私は子供の頃からアトピー性皮膚炎の症状があります。
母もそうですし、兄もそうです。
母は祖父から譲り受けたようです。
そして、私の二人の娘もアトピー性皮膚炎です。
残念ながらアレルギー体質というものはしっかり遺伝するものなのですね。
因みに夫の家系には喘息を持っている人が多いので、
私の娘の一人はアトピーかつ小児喘息も持っています。
アトピーには、花粉症やアレルギー性鼻炎も関連してきますので、
うちの家族はすっかりアレルギー体質な家系です。
でも、今はアレルギーを一つも持っていない人はいないと言われているくらい、
アレルギーが普通のことになってきています。
食べ物のアレルギーを持っている子供も多いので、家庭での対応はとても大変だと思います。
昔のアトピー性皮膚炎の治療
私が子供の頃は、アトピーのことを「湿疹」と呼んでいました。
子供の頃はとても症状が酷くて、近所の人からは同情されていたようで、
「大人になったら治るからね。」といろいろな人から声をよくかけてもらっていました。
やはりこの体質だと、「痒い」という体の反応といつも隣り合わせで、「痒い」ということが、「痛い」ことよりも嫌いでした。
当時、皮膚科での処置は、
痒い→ステロイド入りの薬をぬる→よくなる→放っておく→痒くなる→薬をぬる
のサイクルでした。
すると、何度も同じ場所を掻き崩すので、だんだん皮膚が黒ずんできます。
この黒ずみはしっかり沈着して、元の皮膚に戻りにくいのです。
なんだか象の皮膚のようになってきます。
そして、アトピーの人の辛い季節は夏です。
日頃のアトピーだけでは飽き足らず、今度は「あせも」とも戦わなければなりません。
ということで、私の皮膚は、特に関節を中心に痒くなったり黒くなったりを繰り返しました。
最近のアトピー性皮膚炎の治療方法
しかし、最近ではアトピー性皮膚炎の治療の仕方が変わってきました。
予防(保湿)→悪化したら薬をぬる→治ってもぬり続ける→予防(保湿)
というサイクルです。
まずは、一年中、保湿剤を全身にぬって、アトピーの予防をします。
そして、それでもアトピーが発症してしまったときには
強めのステロイド剤を使って一気に治します。
落ち着いたら、弱めのステロイド剤に変えてしばらくの間ぬり続けます。
そして、また予防の保湿に戻ります。
この「保湿」がとても重要です。
私は、この保湿生活を何年も子供たちとしているのですが、
子供たちの保湿をしているうちに、「保湿」が崩れ、「乾燥」が起きると、
アトピーだけではなく、風邪などで体調を崩すことも多いことに気付きました。
肌が乾燥してくると免疫力が低下し、体がウイルスや病原菌を受け入れやすくしてしまうようです。
以前は、「ステロイド」=「悪」という考え方が主流でしたが、
発症したらできるだけ早く治すために、最初は強いステロイド入りの薬を使ったほうが、
肌の黒ずみを回避でき、悪化につながらないという考え方に変わってきたようです。
ですので、うちの子供たちは、お風呂上りが一番、体ケアに時間をかけます。
全身、保湿剤をたっぷりぬり、
さらにアトピーを発症している箇所に、薬をぬるということをしないといけないので、
これが一番厄介で時間のかかる大変な仕事です。
でも、薬をぬるのを怠って、かゆみが出てしまうと、夜熟睡できなくなってしまったり、
これをきっかけに体調を崩したりしがちなので、面倒くさがらず、ここは頑張るしかないところです。
みなさんは保湿をしていますか?私自身も保湿には気を配っています。
虫刺されも気を付ける
アトピーの人の場合、虫刺されなどの刺激も掻き崩しの原因になります。
私はいつでも、虫に刺されたらすぐぬれるよう、かゆみ止め(ムヒやウナコーワなど)を持ち歩いています。
一箇所が痒いと頭が認識すると、かゆみに気持ちが行ってしまい、なんだか他の場所もかゆいような気がしてくるのです。
そして、一回でも掻いたらおしまいです。
だんだん体中が痒くなってきます。
虫刺されに気付いたらすぐかゆみ止めをぬると、悪化しないことがわかってきました。
そして、虫刺されはまた後日にぶり返しのかゆみがあるので、
またその時にすかさずかゆみ止めをぬります。
もし自宅にいたら保冷剤などで冷やすのも効果的です。
冷やすと痒くない
人間の脳は、神経細胞の「かゆい」という信号よりも「冷たい」という信号の方を、より重要視してキャッチするようです。
より生命の維持に関係してくるからなのでしょう。
ですので、「かゆい」場所を「冷やす」と、神経細胞が「かゆみ」をキャッチしなくなるので、「かゆみ」が収まるまで、「冷やす」のが効果的です。
かゆみ止めの成分にメントールが入っているのも、このためなのだと思います。
頭の中をコントロール
大人になった今でも、私は「かゆみ」が大の苦手です。
ですので、今のアトピー性皮膚炎の治療を取り入れつつ、上手に「かゆみ」と付き合っていかないといけません。
「かゆい」という信号が体のどこからか送られてきたら、冷やしたり洋服で隠したりして、頭の中に送られる信号を誤解させて、かゆみコントロールをしていかないといけません。
また、強い太陽光で皮膚を熱せられる、冷たい風に皮膚をさらさせるという刺激もアトピー発症に繋がりやすいので、
できる限り、長そで長ズボン(なんだか子供みたいですが、夏は外出時上着を羽織ったり、冬は素肌をできるだけ出さないようにしています。)の生活を送るようにしています。
そして、定期的に皮膚科に通っています。
みなさんは、どのように「かゆみ」と付き合っていますか。
私の「かゆみ」との付き合い方は、多分健康な皮膚の方とは全然違うと思いますので、
みなさんがどのようにスキンケアをしているのか、私はとっても興味があります。